お悩み・自覚症状
2週間前から左手首の親指側に強い痛みを感じ始めた。授乳や抱っこ、おむつ替えの際に特に痛みが強く来院。
(30代 女性 )
施術内容と経過
- 整体
- 筋膜リリース
- 運動療法
- 骨格矯正
【初検】
2週間前から左手首の親指側に強い痛みを感じ始めた。授乳や抱っこ、おむつ替えの際に特に痛みが強く、整形外科でド・ケルバン病(狭窄性腱鞘炎)と診断され来院。
所見
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左手関節母指CM関節に圧痛あり
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フィンケルシュタインテスト陽性
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左肩関節・肘関節の可動域制限
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頸部前傾・巻き肩姿勢、体幹からの動きの連動性に問題あり
【1診目】
■ 施術内容
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頸椎C6に鍼施術(上肢の神経支配領域)
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手関節に対し運動鍼を用いて、腱鞘周囲の循環改善
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肩・肘の可動域改善のための整体と関節モビリゼーション
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育児動作(授乳・抱っこ)の手首負担を減らす使い方を指導
■ 施術後の変化
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手首の痛みは初回施術直後に消失
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フィンケルシュタインテストは軽度陽性に改善
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肩・肘の動きも改善し、手首の違和感のみが残る状態に
【2診目(3日後)】
■ 状態
前回以降、痛みは出ておらず「ほとんど気にならないが、まだ違和感が少し残る」との報告。
■ 施術
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鍼施術(C6、手関節)継続
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左肩甲骨の動きの改善に重点を置き、肩関節と肘関節の連動性を再調整
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前腕の筋緊張緩和と滑走性の向上
■ 結果
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可動域と筋バランスが整い、違和感の軽減が進む
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触診時の圧痛も軽度に改善
【3診目(4日後)】
■ 状態
「抱っこの最中でもほぼ違和感を感じなくなった」
日常生活動作に問題なし。家事や育児動作も支障なく行えている。
■ 施術
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運動鍼による調整継続
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上肢全体の機能連動を意識し、体幹からの動きの再教育
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頸部と肩甲帯の可動性改善を追加
■ 結果
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フィンケルシュタインテストは陰性
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可動性、安定性ともに良好で違和感はほぼ消失
【4診目(1週間後)】
■ 状態
「症状は全く出ていない。動かしていても気にならない」
家事や育児の繰り返し動作でも症状の再現なし。
■ 施術
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再発予防のための可動域調整と頸椎アプローチ
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手関節の安定性強化とセルフケア指導(軽い筋トレ・抱っこの姿勢など)
■ 結果
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安定した可動性を維持
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筋出力と滑走性も良好
【5診目(10日後)】
■ 状態
痛み・違和感ともに完全消失。
「以前より手の使い方が楽になった。気にせず抱っこできている」と本人の実感も良好。
■ 施術
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状態の維持と負担軽減を目的とした総合調整
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手関節・肩関節・体幹の連動確認
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再発防止のための生活指導と育児姿勢の再確認
【その後】
現在は月2回のメンテナンス施術に移行し、疲労の蓄積を防ぎながら良好な状態を維持中。
再発はなく、抱っこや育児動作も安心して行えている。
【まとめ】
ド・ケルバン病は、産後の抱っこや授乳など特有の動作から手首に負担が集中し発症することが多く、局所だけでなく上肢全体、さらに体幹や姿勢まで含めた対応が重要になります。
本症例では、鍼灸と整体を併用しながら頸椎(C6)からの神経支配と関節連動の回復を重視することで、短期間での改善が見られました。
※施術の効果は個人差があります。
整骨院、接骨院選びに迷う時間、お悩みにかけるお金、もう無駄にしないでください。
まずはご予約いただき、お話をお聞かせいただければと思います。