こんにちは。
鍼灸接骨院oasisの萩原です。

スポーツの現場やケガをした直後の応急処置として、昔から当たり前のように行われてきた「アイシング(冷却療法)」。

「とにかく冷やしておけばいい」
「冷やせば腫れが引くし早く治る」

そう考えている方も多いと思いますし、実際に私たち治療家の現場でも長らく“常識”とされてきました。

ところが近年、この「アイシング」に対して、研究者や医療従事者の間で見直しの声があがっています。
特に“筋肉の修復や回復”という観点では、むしろ逆効果になる場合もあるというのです。

今回は、最新の研究をもとに、「アイシングは本当に必要なのか?」をテーマに、わかりやすくご紹介します。


■ 神戸大学の研究が示した「アイシングの落とし穴」

2021年、神戸大学の研究グループが発表した実験データが大きな話題となりました。

この研究では、筋肉に強い損傷を与えたマウスを対象に、アイシング処置を行ったグループとそうでないグループを比較。その結果、冷却を行ったグループでは以下のような変化が見られました。

  • 筋損傷部位への炎症細胞の集まりが約1日遅れた
  • それに伴って筋繊維の再生も遅れる傾向

この結果が意味するのは、「炎症=悪」ではないということ。

実は、ケガの回復には“炎症”というプロセスが必要不可欠です。
体はダメージを受けた組織に炎症反応を起こすことで、壊れた細胞を処理し、新しい組織を作る準備を始めます。

つまり、冷やしすぎて炎症を抑えすぎると、結果的に回復が遅れてしまう可能性があるというのです。


■ アイシングは「目的」と「タイミング」がすべて

では、もうアイシングは不要なのでしょうか?
答えはNOです。

重要なのは、
「何のために冷やすのか?」
「いつ冷やすべきか?」
という“目的とタイミング”を間違えないことです。

【冷やすべきシーン】

  • 捻挫・打撲・肉離れなど、ケガの直後
  • 明らかに腫れや熱感が強く、内出血や炎症の広がりを抑えたい時
  • 痛みが強く、感覚を鈍らせて一時的に楽にする必要がある時

このような状況では、アイシングは今でも効果的です。

冷却することで毛細血管の収縮を促し、出血や炎症の拡大を抑えることができます。
ただし、「15〜20分程度の短時間冷却を1〜2時間おきに繰り返す」のが基本。
長時間冷やしっぱなしは、かえって血流が悪化し治癒の妨げになるため注意が必要です。


【冷やすべきでないシーン】

  • ケガをして2日以上経過した回復期
  • 筋肉痛や筋肉疲労の回復目的でのアイシング(長時間)
  • 慢性的な痛みやこわばりへの冷却

これらのケースでは、体が自然に回復しようとしている「炎症〜再生」のサイクルを妨げてしまう可能性があります。
特に筋トレ後のアイシングについては、回復効果を弱めるというデータもあります。


鍼灸接骨院oasisでの実際の対応

当院・鍼灸接骨院oasisでは、アイシングを一律に勧めることはしていません。

私たちが重視しているのは、「今この患者さんの体にとって必要な刺激は何か?」という視点です。

たとえば…

  • 捻挫の直後で腫れが強ければ、患部をアイシングして炎症を抑えます。
  • 48時間以降、再生期に入ったら、**血流を促す手技・温熱・運動療法(PNFストレッチ)**などに切り替えていきます。

また、一般的なマッサージだけでなく、筋出力や神経系への刺激を重視した施術で、**「自然治癒力のサポート+再発予防」**を目指しています。


■ まとめ:冷やせば治る、はもう古い

「とにかく冷やす」
この発想はもう、アップデートの時期に来ています。

正しい知識を持ち、状態に応じたケアを行うことが、最も早く・安全な回復への近道です。


こんな方はご相談ください

  • スポーツ中にケガをしてしまった方
  • 「冷やしすぎたかも?」と不安な方
  • 慢性的な痛みでお悩みの方
  • ケガの再発を防ぎたいアスリートや学生さん

京成立石駅から徒歩○分の「鍼灸接骨院oasis」では、
急性期から回復期、その後の予防まで一貫して対応いたします。

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