■ はじめに

定期テストが終わると、いよいよ部活動再開。選手にとっては「やっと運動できる!」「試合が近いから全力でやらないと!」という気持ちになりますよね。

しかしこの“テスト明け”の時期は、実は年間を通じてケガのリスクが最も高まるタイミングの一つ。接骨院には、テスト直後から肉離れや捻挫、腰痛、シンスプリントなどで来院する学生が一気に増えます。

なぜテスト明けはケガをしやすいのでしょうか?その理由と、選手・指導者・保護者が今日からできる対策についてお話しします。


■ ケガのリスクが上がる5つの理由

① 運動量の急激な減少 → 急激な再開

テスト期間中は、部活が休止・短縮されるため、運動量が普段の50%以下になることが多くあります。この間に体力や筋力、柔軟性が低下し、筋肉の反応も鈍くなります。

ところが、テストが終わると多くの部ではいきなり通常メニュー、または試合前の強化練習に突入します。この「急ブレーキ → 急発進」が、筋肉や関節に強い負担をかけ、ケガを引き起こしやすくなるのです。


② 筋肉の硬さと関節の可動域制限

テスト期間中は、長時間座りっぱなしで勉強していたことで、特に股関節・ハムストリングス・肩甲骨周辺が固くなっている選手が非常に多くなります。

柔軟性が失われた状態で急に全力のダッシュやジャンプ、コンタクトプレーを行うと、肉離れや捻挫などのリスクが一気に上がります。


③ 睡眠不足による回復力と集中力の低下

テスト前は夜遅くまで勉強したり、スマホで勉強動画を見たりすることも増え、慢性的な睡眠不足に陥っている選手が多いのも特徴です。

睡眠不足になると、

  • 筋肉の回復が遅れる
  • 反応速度や判断力が低下する
  • 自律神経のバランスが乱れ、けいれんや過緊張を起こしやすくなる

といった影響があり、パフォーマンスの質が落ち、ケガのリスクが大幅に上昇します。


④ 動作感覚・連携感覚のブランク

短期間とはいえ、練習をしないことで身体感覚やチームメイトとの連携感覚が鈍ってしまうこともケガの要因です。
たとえばバスケで切り返しが遅れて接触プレーになったり、サッカーでボールタッチが乱れて無理な体勢になったりと、ミスからくるケガはテスト明けに多発します。


⑤ 気持ちが先走る

「久々の部活だ!」という興奮や、「試合まで時間がないから追い込まないと!」という焦りから、いきなり全力プレーをしてしまうことも、重大なケガの引き金になります。

本人はやる気満々でも、身体がその準備をできていない状態で無理をすると、取り返しのつかないケガにつながりかねません。


■ 今日からできるケガ予防対策

1〜2日間は「リハビリ期間」として捉える

テスト明け最初の練習は、通常メニューではなくリハビリの延長として、軽めの内容で構成しましょう。
ジョギング、基本動作の確認、ストレッチや体幹トレーニング、ペアでの基礎技術の復習などが理想です。


動的ストレッチと関節モビリティを重視

ストレッチは静的(止まる)だけでなく、動的(動きながら)なウォーミングアップが効果的です。特にテスト中に固まりがちな股関節・肩甲骨・胸椎をよく動かす準備運動を取り入れましょう。


睡眠時間をしっかり確保する

「テスト終わったから夜更かしOK!」ではなく、テスト明けこそ体を修復する大切な時期です。最低でも7時間、できれば8時間の睡眠を取ることで、体力・集中力・免疫力が戻ります。


自分のコンディションを“見える化”する

ケガの多い選手ほど、自分の体調を「何となく」で判断しています。
チェックシートや日記で、以下の項目を毎日記録するだけでも、ケガ予防の意識が高まります。

  • 睡眠時間・質
  • 筋肉痛の有無
  • 体の張り・違和感
  • 練習強度の感覚(キツい・ちょうどいい・軽い)

■ おわりに 〜 部活で頑張る全ての選手へ 〜

テスト明けは、心は元気でも体がまだ整っていない時期。
この時期にケガをしてしまうと、せっかく積み重ねてきた努力が台無しになるだけでなく、次の試合や大会にも出られなくなるリスクがあります。

だからこそ今は、「急がば回れ」。焦らず、正しく、自分の体と向き合いながら練習を再開しましょう。

鍼灸接骨院oasis

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